銀行融資が通らない原因は「決算書」にある?
中小企業の経営支援を行う中小企業診断士、税理士、経営コンサルタントの皆さま。
クライアントが銀行融資を申し込む際、次のような悩みを抱えていませんか?
「銀行から融資を断られたが、理由が分からない」
「決算書は黒字なのに、融資が思うように受けられない」
「金融機関に評価される決算書の作り方が分からない」
銀行が融資を判断する際に最も重要視するのは「決算書」です。しかし、単に黒字であれば良いというわけではなく、財務の健全性や返済能力が評価基準となります。
本記事では、銀行が決算書のどこを見ているのか、そして融資を受けやすくするためのポイントを解説します。
銀行が融資審査で見る5つの重要ポイント
① 営業利益・経常利益:本業の収益力を評価
銀行が最初に注目するのは「本業の利益」です。特に、
・営業利益(売上総利益 - 販管費)
・経常利益(営業利益 + 営業外収益 - 営業外費用)
この2つがプラスであることが重要です。
✅ 評価のポイント
・営業利益が安定しているか?(本業が継続できるかの指標)
・経常利益がマイナスになっていないか?(本業+金融収支のバランス)
・一時的な利益ではなく、持続的な利益があるか?
✅ 改善策
・販管費の見直しを行い、営業利益率を向上させる
・一時的な売上増加ではなく、継続的な利益を確保す
・金融収支(借入金の利息負担)を適正に管理する
② 自己資本比率:財務の安全性を判断
自己資本比率(=自己資本 ÷ 総資本 × 100%)は、銀行が企業の財務健全性を判断する重要な指標です。
✅ 評価のポイント
・自己資本比率が高いほど、借入依存度が低く、財務的に安定している
・自己資本比率が低いと「他人資本(借入金)」に依存していると判断される
✅ 目安
・40%以上 → 財務的に健全
・20%~40% → 借入依存度がやや高い
・20%未満 → 借入依存が強く、融資リスクが高い
✅ 改善策
・利益を内部留保し、自己資本を増やす
・無理な借入を抑え、財務バランスを見直す
③ キャッシュフロー:実際の資金の流れをチェック
損益計算書が黒字でも、現金が不足していると「黒字倒産」のリスクがあります。銀行は、キャッシュフローの状況を厳しくチェックします。
✅ 評価のポイント
・営業キャッシュフローがプラスか?(本業で資金が回っているか)
・投資キャッシュフローと財務キャッシュフローのバランスが取れているか?
✅ 改善策
・売掛金の回収期間を短縮し、現金化を早める
・設備投資の計画を慎重に立て、キャッシュフローに負担をかけない
④ 債務償還年数:借入金の返済余力を評価
債務償還年数(=有利子負債 ÷ 営業キャッシュフロー)は、企業が借入金を何年で返済できるかを示す指標であり、銀行が特に注目する項目です。
✅ 評価のポイント
・10年以内なら問題なし(健全な財務状況)
・10年以上は注意(返済負担が大きい)
✅ 改善策
・借入金の適正額を見極め、資金計画を立てる
・利益率を向上させ、営業キャッシュフローを増加させる
⑤ 売掛金・在庫の管理状況:資金繰りの安定性を評価
銀行は、売掛金と在庫の管理状況もチェックします。これらが適切に管理されていないと、資金繰りが悪化するリスクがあるためです。
✅ 評価のポイント
・売掛金回収期間が長すぎると、資金繰りが圧迫される
・在庫が過剰だと、資金が固定化される
✅ 改善策
・売掛金の回収を早め、キャッシュフローを改善する
・過剰在庫を減らし、資金の固定化を防ぐ
銀行融資を受けやすくするために
銀行は決算書のあらゆるポイントをチェックし、企業の財務健全性と返済能力を評価します。
✅ 営業利益・経常利益を安定させる
✅ 自己資本比率を向上させ、財務の安全性を確保する
✅ キャッシュフローを管理し、資金繰りを安定させる
✅ 借入金の返済計画を適正に立てる
✅ 売掛金・在庫の管理を徹底する
これらのポイントを改善することで、銀行からの評価が高まり、融資を受けやすくなります。
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